各種ばねの端末形状と種類

設計による様々な成形例 end shape

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引きバネ フック形状

fukku1
1半丸・・半巻を起こす
2丸・・1巻起こし

fukku2
3逆丸・・1巻をねじり起こす
4側面丸・・1巻を側面に起こす

ふっく3
5角・・角形に成形
6U字・・U字形に成形

ふっく4
7V字・・V字形に成形
8絞り・・端部を徐々に小さく
9ねじ込み・・金具をねじ込み360度フリーに

補足説明

引張荷重の為その手段としてフックが両端に付きますが必ずしも両方とも同じとは限りません片側には逆丸、もう片側にはU字フックとか他の組み合わせもよくあります。コイルと一体製造もしくはそれに代わる金具が取り付く事も有りますが、最も一般的なのは3の逆丸のタイプで製作が容易な為に見積りや販売価格も安くなる但し指数(平均径/線径=D/dが4〜20)の値が小さい時や4以下は破損してしまう可能性が有り、防ぐ為には2や6のねじって起こさないタイプが良い。4は製造難易度はそれほど高くはなく極端な偏心荷重を受け局部的に最大応力が軸荷重の2倍になってしまうことが有り注意が必要、引張ると素直な形(直線的に)で伸びて行かない。5,7は長さは指定により定めれば良いが製造工程数は多くなる。8は5や7以上に手数がかかる。取り付く相手側に合わせてフックの種類は様々。

変形型 写真の1番左は逆丸タイプだが成形は容易でなくコイルより大きな又は真ん中のように小さくしたコイルがねじり起こされるのもある。1番右は巻中心か円周上から直線を伸ばし先端にリングを作るので手数がかかる、円周上から直線を出すとコイル部が素直な伸び方をしない。複雑だと応力集中が生じ、成形時に折損などの問題が起きる為簡単な形が望ましい。フックを巻き径より大きくするとここにへたりが生じ易い、引張り作動すると多少なりにもいっしょに伸びるがこれだとかなりの量を引張られてしまうことになって変形につながる、従って写真にある様な形はどうしてもという以外にはなるべく避け引きバネのフックは巻き部と同一寸法が望ましい、但し一体型にせずにS字のような形を別に作り片方(半分)をコイル内部に入れて段々狭く絞って取れないようにする方法で外に出る部分が360度自由に動くようになり、更に別に製作するため別の材料が使用出来き、太い線を使用して補強も可能になる、通称、イモばねと呼んでいる。

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押しバネ端末形状

圧縮スプリング
1クローズドエンド…研削なし 2クローズドエンド…研削 3ピックテールエンド…1巻きだけ細く絞る
4オープンエンド…研削 5オープンエンド…研削なし 6タンジェントテールエンド

補足説明

押しバネは、1か2の加工がほぼ大多数をしめる。1は指数(平均径/線径)が大きい場合や安い価格にしたい場合に多く使用される。2は指数が小さい時や縦横比が非常に大きい細長いスプリングは、たおれや傾きが少なくなって安定する、さらに同じ全長で密着長を低くでき圧縮量が少しだけ増えることになる、これも多く使用されるが線の太さが0.5mm以下は通常、変形や量産性に乏しくなるために研削処理はしない、必要かどうかは密着長、傾きなどの使用状態により特に行わなくてもよい事もあり、行うとコスト高にもなる。3は内径側からねじ止めして取り付けるような時だがやむをえない以外は避けるべき、自動車用にはよく使われる。4は2より更に密着長は低くできるが研磨が難しい事、品質上バラツキやすい。5と6は特殊な場合に用いるが一般的でない。1又は2で両方の座巻きの径の寸法が違う、テーパー型と呼ばれており狭い空間で密着長が多く稼げる為、電池押さえなどの用途で多く使用する。

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ねじりばね(トーション、キック)

アームが短い場合…コイルの円周上で加工
腕1
1ショート 2ヒンジ 3ショート直線起こし

アームが長い場合…コイル部からでる直線がストレートのままと加工されるもの
腕2
1ストレート 2.1段曲げ(曲げ工数2) 3.2段曲げ(曲げ工数4) 4ひっかけ型

 

補足説明

ねじりばねの端末形状、上記図の4以外すべてが両方の末端に曲げや線出しがおこなわれているが片方はストレートのままでもう片方に加工を行う場合もあり、角度は一例であって様々な角度指定があります。例えば、5の片方のアームがストレートのままである時曲げ数は1となり同様に6の場合は曲げ数2になる。このねじりばねも取り付け相手により様々な種類が存在。

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価格に影響

各種スプリングの端末加工に共通して言える事は、工程数の多さや難易度が高いと当然販売価格に影響を与える要因になり引きばねは3、押しばねは1、ねじりバネは4の加工が一般的、かつ安価で製作可能、例えば研削処理が有る無しでも、工程が幾つもあればその工程数や難易度の具合で製作代金が高くなります、問題なければ工程数が少なく簡単に製作できるのが当然ながら安価になり更に生産性の向上にもつながります。
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